巧沛東方美、通称・東方美(ドンファンメイ)は台湾の朝食チェーン店で、澎湖にも数店舗あります。中でも三多路にある三多店は数十年前から同じ場所で営業しているそうです。
台湾の朝食というとお粥・肉まん・蛋餅・豆漿(豆乳)などの純台湾風を思い浮かべるかもしれませんが、澎湖の朝食店に多いのはハンバーガー・トースト・サンドイッチ・紅茶といった洋風メニューと蛋餅・豆漿などの台湾式朝食を一緒に置いているスタイルです。
東方美もそのパターンで、ハンバーガー・トーストなどに加えて蘿蔔糕(大根もち)や鐵板麵のような台湾朝ごはんがあります。トーストは15TWDから、ハンバーガーは23TWDからと、物価上昇の激しい台湾では珍しい一昔前の価格です。
台湾風メニューの中で他の店ではあまり見かけない蔥肉煎餅(写真上)と鮮肉派(写真下)の食べ比べをしてみました。いずれも25TWDで、屋台で食べる小吃の価格です。
どちらも豚肉とネギが入っていておいしいですが、私はコショウのきいた鮮肉派が気に入りました。胡椒餅を揚げたような味です。
食事メニューは低価格で油が多めで、洗練された健康的なメニューの朝食店に比べるとややオールド台湾という印象ですが、その変わらなさも近所の人に愛されているのかもしれません。
しかしながら、意外にも紅茶はいわゆる朝食店の紅茶とは一味違いました。この手のお店によくある麦茶がブレンドされた激甘紅茶ではなく、コクがあって甘さもちょうどよく個人的にかなり好みで、今のところ澎湖の早餐店で一番好きな紅茶です。
間口が狭いので一見テイクアウト専門に見えますが、実は奥の方に隠し部屋のように席があります。かなり古い店舗だけあって、昔から使われていると思われるレトロなタイルが素敵でした。
古い建物ですがきっとお店の方が丁寧にメンテナンスされているのでしょう。
他にも東方美三多店をおすすめしたい理由として、お店の方がすごく親切で感じがいいのです。忙しい中でも色々気を使ってくれるのに、押し付けがましさが全くありません。
澎湖の飲食店、特にチェーン店は意外と入れ替わりが激しかったりしますが、長く続く理由がわかる気がします。
ぱな@澎湖の猫