澎湖で観光客に人気のドリンクとしてはサボテンジュースが有名ですが、澎湖の地元民が子供の頃から親しんでいるのは「風茹茶(中国語:フォンルーチャー/台湾語:ほんるーてー)」というハーブティーです。
台湾でもあまり有名ではないため、台湾茶好きの間でもほとんど知られていないお茶ですが、熱帯モンスーン気候に属し日差しの強い澎湖では誰もが知っている健康茶で、また近年は健康効果でも注目されている飲み物です。
風茹茶とは
風茹茶は風茹(別名:香茹)という澎湖に自生する植物から作られており、かつては各家庭で野生のものを採って日干しにして作っていましたが、最近は主に栽培されたものを乾燥させた茶葉が売られています。
澎湖では夏場の暑い時期に冷たく冷やされた状態で瓶詰めで、多くは加糖で売られています。レストランでもよく提供されてるので、旅行中に飲む機会があるかもしれません。
薬草茶系なのでちょっと風味にクセがありますが、ノンカフェインで飲みやすく、かき氷にして売っているお店もあります。
食べなきゃ損!澎湖でしか食べられない特別なかき氷たち風茹茶は台湾で有名な青草茶と同様に暑気払いにも用いられ、また解熱・解毒・利尿・活血化瘀(血流をよくして、流れの悪いところを改善する)・消炎などの多くの作用があります。
風茹茶の効果については今まで様々な研究が行われていますが、最近では高雄にある義守大学医学院の2016年の研究発表が話題になりました。
原茶工坊外婆茶故事館に行ってきました
風茹茶は澎湖の様々な場所で売られていますが、代表的ブランド「外婆茶」を作っている原茶工坊の外婆茶故事館(外婆茶物語館)では、ここでしか売っていない貴重な野生の外婆茶を購入することができます。
館内にはオーナーの趣味である骨董品などがたくさん展示してあります。写真は澎湖近くの海域で発見されたマンモスの化石だそうです。
澎湖湾が目の前に広がる、風が通る気持ちのよいテラスで、オーナー自らお茶を振舞ってくださいます。ヒョウタンで作られた珍しい茶漉しもこちらで購入可能です。
風茹茶の飲み方ですが、通常の茶葉と同様に熱湯で急須やティーカップを使って煎れることができます。300ccで3〜5分くらい蒸らすのが標準的ですが、好みに応じてどうぞ。ティーバッグなら1袋2.5gで3回くらいは飲むことができます。
野生の外婆茶が買えるのは外婆茶故事館だけ
風茹茶は澎湖の各メーカーから発売されていますが、外婆茶は残留農薬検査に毎回合格している唯一の製品で、安全性は政府のお墨付きです。また製茶方法として天日での乾燥後、焙煎の工程を加えることで本来の味と風味を保持しています。
ティーバッグ入りと茶葉のものがありますが、その中でも特におすすめは野生の茶葉を用いた外婆茶です。
通常の外婆茶は澎湖の各土産店でも購入できますが、野生の風茹草は貴重で生産量が少ないため、澎湖でも唯一ここ外婆茶故事館でのみ購入する事ができます。
野生の風茹草で作った外婆茶は、通常の栽培されたものに比べて味に深みがあり、また黒糖のような香りと天然のほのかな甘みを含んだ後味が特長的で、特にホットで飲んだ時にその違いがよくわかります。
澎湖以外ではほとんど売られてない上に、澎湖でも他では手に入らないプレミアムな風茹茶を、大切な方や自分へのおみやげとしていかがでしょうか。
電話番号:06 921 1133
営業時間:9時00分~18時00分(定休日なし)
公式サイト:http://www.webdo.com.tw/penghu/
※各店舗の情報は記事執筆時点のものです。澎湖のお店は休業日・営業時間の変更が予告なしに行われたり、季節によって変わりやすいのでご注意ください。