冬場は観光のオフシーズンにあたる澎湖で、旧正月以上に盛り上がりを見せる伝統行事が元宵節(ユェンシャオジエ)です。この時期の澎湖に行く機会があるなら、元宵節の各種イベントをお見逃しなく!
ぱな@澎湖の猫
目次
澎湖の元宵節(ユェンシャオジエ)とは
元宵節は農暦のお正月の15日後に初めて迎える満月の日のお祝いで、澎湖の廟や寺では毎年大規模なイベントが行われます。
台湾各地の元宵節行事にはそれぞれ特色がありますが、中でも澎湖では乞龜・平安橋・聖筊・武轎など、特徴的な発展を遂げた習俗があります。
- 乞龜(食べ物や黄金などで作った亀を供える)
- 平安橋(神様が祀られた橋をくぐることで一年の無病息災を祈る)
- 聖筊(ポエというお神籤で神様に選ばれると賞品がもらえる)
- 武轎(LED電飾や火炎放射器、大音量スピーカーなどを搭載したお神輿)
澎湖の元宵節には、廟で行われる伝統行事ならではの荘厳な雰囲気と、現代的で派手なお祭りムードが混ざり合った不思議な魅力があります。
乞龜(乞亀/チーグイ)
亀は一般的に長寿のシンボルであり縁起物のイメージがありますが、海に囲まれた離島の澎湖では、海亀はより一層深い意味で神様として祀られます。なかでも、廟に奉納される黄金や米などの食品で作られた巨大な亀は、澎湖の人々の生活の知恵や助けあいの風習、厳しい自然の中で生き抜く祈りが込められた特別な習俗です。
亀の神様にまつわるお話や神秘的な乞亀のルールについては火水ハヌルさんのブログに詳しく書かれているのでぜひご一読ください。
亀のモチーフは、廟に奉納される数トンの巨大なものから、手のひらサイズのものまであります。元宵節が近づくと、澎湖の菓子店やパン屋では亀の形のお菓子が販売され、また廟でお供物をお裾分けとしていただける場合もあります。
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澎湖元宵節の近況
台湾本島では、例年この時期は大規模なランタンフェスティバル(燈會)が開催されます。
(※2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止)
冬場は強い季節風の吹く澎湖では、大きなランタンは設置が難しいのですが、近年は廟などで小規模なランタンフェスティバルが見られるようになりました。
そして大きな漁港のある外垵地区では、廟以外にも花火・漁船の電飾ライトアップ・特設の夜市など見どころが多く、地元の人だけで楽しむにはもったいないほどの盛り上がりを見せています。
しかしながら冬季はオフシーズンのため観光客が少ないのと、島外に多く住む澎湖出身者は春節の時期に一斉に帰省して元宵節前に帰るため、全国的にも澎湖元宵節はさほど有名ではありません。
ここ数年の澎湖元宵節イベントは年々規模を拡大しており、観光リソースとしても非常に魅力的ですが、参加者はほとんど地元の人という、知る人ぞ知るお祭りなのです。
開催場所・日時・おすすめのイベント
澎湖元宵節は民間信仰が発展した活動で、主催者は各々の廟とその関係者です。そのため外垵地区など県政府が関与する一部のイベントを除き、インターネット上などでまとめて情報を得られる場所がありません。
スケジュールの確認方法
元宵節の当日は旧正月の元日(毎年およそ1〜2月中)の15日後ですが、イベントの開催日時と期間は各廟によって異なります。また廟の活動は主に夕方から夜にかけて行われます。
澎湖県政府の作るパンフレットにも代表的な廟は掲載されていますが、実際のスケジュールは各廟のFacebookページ等での告知で確認するのが一般的です。
近隣の信者を対象にした小さな廟ではネットでの情報がなかったり、またある年から突然活動がなくなったり改装のため仮設の場所に移動することもあるため、実際に行ってみないと確認できないことも多いです。
会場へのアクセス方法
1〜2月は澎湖への船は欠航が多いため、飛行機でのアクセスがおすすめです。
島内は強風が吹くため、バイクや自転車での移動には十分ご注意ください。遠方の会場へはバス・タクシーなどの車での移動をおすすめします。
澎湖には大小あわせて200以上の廟があると言われ、元宵節の期間中に全ての廟を回ることは不可能なので、先にある程度目星をつけておくのが良いでしょう。
ぱな@澎湖の猫
馬公市内の徒歩で回れる範囲内でも、多数の廟がイベントを行っています。また最大級の外垵漁港会場へは、県政府が期間中に運行する送迎バスが便利です。
【おすすめ】飛行機で澎湖に行く方法(台湾の国内線) 澎湖のタクシー・カーチャーター外垵漁港の漁船ライトアップは一見の価値あり!
澎湖の一番西側にある外垵地区では、毎年廟以外にも漁港沿いの道を使った大規模なイベントが行われます。LEDやネオンを多用したオブジェ・花火・漁船のライトアップ・特設夜市などに加え、2020年は光と音のウォーターショーが催されました。
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徒歩で周れる馬公市中心部の廟
郊外の廟に行く交通手段や時間がない場合でも、馬公市内には徒歩移動で見学できる廟が多いので、はしごしてみましょう。
その他の主な廟の写真(2020年・2019年)
ぱな@澎湖の猫
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