澎湖に来た台湾人がお土産に買って帰るものといえば澎湖名産のXO醬、別名干貝醬(ガンベイジャン)です。
中国語の醬(ジャン)はペーストまたは液状の調味料の意味で、XO醤は炒め物によく使われる香港発の高級調味料として有名ですが、澎湖XO醤は一味違います。貝柱以外に丁香魚(キビナゴ)や蝦米(干しエビ)などの海鮮素材が形を残したままオイルで漬けこまれていて、調味料というよりは海産珍味と言った方がイメージしやすいかもしれません。
貝柱で作った干貝醬以外に、小卷や小管と呼ばれる小さなイカが丸ごと入った小管醬、特産のカキを使った牡蠣醬、その他にも烏魚子(カラスミ)や飛魚卵(トビウオの卵)で作ったものなど、様々な種類の醬があります。
澎湖のXO醤は量の割に価格が安く(1瓶だいたい250TWD〜)、肉類を含まない商品であれば日本への持ち込みも可能でお土産に最適です。調味料として炒め物に使う以外にも
- 麺類やチャーハンのトッピング、和えものに
- 冷奴に乗せる
- 火鍋のつけダレに混ぜる
- 小皿に乗せてそのまま一品料理
- あったかい白いご飯に乗せる
などなど、さまざまな料理に使える絶品の瓶詰めです。澎湖産の良質な素材で作られたXO醤はスーパーで手に入る安価な商品とは全然味が違います。澎湖産のXO醤で「家で楽しめる、持ち帰れる海の恵み」を堪能してくださいね!
澎湖XO醤のおすすめのメーカー
数え切れないほどのメーカーから販売されていますが、今回はポンフー・ブルーが今までに食べたおすすめを紹介していきます。
ぱな@澎湖の猫
菊之鱻
菊之鱻は澎湖干貝醬の有名メーカーで、島内の土産店でよく見かけます。
定番の海鮮干貝醬・小管醬・飛魚醬など色々買ってみましたが、写真の貝柱オンリーのXO頂級干貝醬が一番美味しかったです。貝柱がぎっしり入っていて旨味が断然濃いのが特長。
海鮮干貝醬は台湾本島の大手スーパー(愛買・家樂福・大潤發・頂好超市)などでも購入できます。台北の📍華品摃丸台北店ではXO頂級干貝醬を含め各種取り扱いがあります。三號港などの免税店では10個買うと1個サービスで、澎湖出発時に空港や港での受け取りが可能です。
菊之鱻の商品は桃園空港など国際空港の免税店でも取り扱いがあります。
参考 菊之鱻商品の取り扱い店舗(中国語)菊之鱻食品
電話番号:06 995 1551
営業時間:9時00分~12時00分、13時30分~17時00分(土日休み)
公式サイト:http://www.jutsuxian.com.tw/
宏明干貝醬
宏明干貝醬も有名でファンの多いお店です。台北に住む台湾人の知り合いは「台湾本島では手に入らないので澎湖でまとめ買いして帰る!」と言って本店まで出向いて箱買いしていました。
このショッパーに写っているおじさんが作っています。丁香魚入りはお手頃価格でおすすめです。
電話番号:06 921 2361
営業時間:不明
澎湖伯
比較的新しいけれど存在感のあるブランド、澎湖伯。写真は小卷醬(椒麻味)です。思ったより辛かったですが、香り高い花椒のアクセントでやみつきになる味です。
元々家庭内工場で作っていた会社でしたが、三代目になってから国際基準の衛生的な工場を新設し、ロゴやパッケージなども刷新したのだそうです。
お土産店でも購入できますが、中華路にあるおしゃれな店舗では各種瓶詰めの試食が可能で、他にも海産品を中心とした澎湖の各種特産品が購入可能です。購入後、澎湖空港で受け取ることもできます。
250g入りと持ち帰りやすいサイズの商品が多く、見た目もおしゃれなので、ギフトとしてもおすすめです。
澎湖伯の商品は日本でも購入することができます(パッケージは「台湾産極み」の商品名で、日本用に変更されています)。
典醬家
写真は馬公智慧商圈よりお借りしました
典醬家は澎湖産の食品で作ったお土産を多数揃えているメーカーです。瓶詰めは貝柱と金華ハムを使った港式XO醬などのバリエーションがありますが、個人的には小魚の旨味が凝縮された看板商品の和風干貝醬が好みでした。
オリジナルの花生酥も販売しています。
澎湖の花生酥大調査!18メーカー21種が買える場所のマップつき澎祖食品
澎祖は澎湖の海産土産店の中でも比較的早くからブランド化に力を入れていたお店です。写真の小管拌醬は小さなイカがまるごとゴロゴロ入っていて、普通の炒め物や汁物に足すと主役級の存在感があります。
海菜醬は海菜という澎湖の岩のりと昆布・椎茸が入った佃煮のような味で、辛いものが苦手な人にもおすすめです。海菜は採れるシーズンが限られているため、夏季限定の商品です。
澎祖の製品は白沙郷にある工場直営店と、馬公市内にある旗艦店のみで購入できます。
写真はいずれも公式通販サイトよりお借りしました
天人菊名產
天人菊名產は中正路からわき道に入ったところにある穴場のお店で、小さな店内には店主手作りのXO醤が並びます。
珍しい「無辣(辛さゼロ)」の干貝醬も作っていますが、お店の人によると「無辣干貝醬を作っているのはうちともう一軒だけだけど、本来唐辛子は魚介類の臭み消しに入れているので入れた方が美味しい」とのことです。
愛想の良いおかみさんが各種試食をさせてくれました。このお店の特長はなんといっても価格が安いこと。3個買うと1個おまけしてくれたり、まとめ買い値引きもあります。
お店の位置がちょっとわかりにくいのですが、鞋全家福の中正路をはさんだ向かい側にある小道に入ってすぐにある看板が目印です。
郭家賜福
郭家賜福はもともと白沙鄉講美村にある養殖牡蠣のお店で、写真は馬公市内で開いた「福牡蠣屋」というレストランで販売しているカキのオイル漬けです。店内で食べることもできます。
ひとり旅でも入りやすい澎湖のごはんやさん牡蠣醬はいくつかのメーカーから販売されていますが、こちらの商品は要冷蔵タイプ(賞味期限は30日)。この他に懷石干貝醬という商品もあります。
電話番号:06 926 2270
営業時間:11時00分~14時00分 17時00分~21時00分(定休日なし)
公式サイト:http://www.blessedoyster.com.tw/
買える場所、持ち帰る時の注意点など
澎湖XO醤のひと瓶の内容量はおよそ250g〜450g前後と多めですが、グラム換算すると日本で買えるXO醤の半額から3分の1程度の価格なのでとてもお得です。各メーカーの工場や直売店以外に、島内の各土産店・免税店でも購入できます。お店によってはまとめ買い割引や、定価より安く売られていることもあります。📍菊島之星ではセール価格になっていることが多いです。
澎湖でのショッピング瓶詰めは重いので、台湾本島に住む人は購入したお店から自宅に宅配便で送る人が多いです。日本へは郵局(台湾の郵便局)から送れますが、ガラス製品のため断られることがあるのでご注意ください。発送自体は可能ですが、特に船便で送る場合は荷物の扱いが荒いため、梱包をかなり厳重にする必要があります。
肉類を含まない澎湖産XO醤は日本へ持ち帰ることも可能ですが、100mlを超える液体類は国際便では機内への持ち込みはできないため預け手荷物の中に入れる必要があります。開封後は冷蔵庫に入れて早めに食べきりましょう。
保存方法
開封後は要冷蔵です。取り出すときは清潔なスプーンを使って、1ヶ月程度で使い切ってください。
表面に油の層がないとカビが生えることがあります。一番上に油の層がなくなった場合は、食用油を足すとカビの発生を抑えることができます。
澎湖XO醤を使ったおすすめレシピ
最後に干貝醬を使ったレシピを載せておきます。澎湖干貝醬があれば、ご家庭で簡単に澎湖の味が再現できますよ!
【材料(1人前)】
卵1個、ごはん1膳(炊きたてでも冷やご飯でも可)、玉ねぎ1/4、澎湖干貝醬、食用油(香りが強すぎないもの)
- フライパンに適量の油を入れて、中火〜強火で幅7〜8mmにくし切りにした玉ねぎを炒める
- 火が通りきらないうちに溶き卵を入れて炒める
- 干貝醬の上澄みの油を小さじ1〜2程度入れて、少しなじませてからごはんを入れて炒める
- 炒め終わったら、火を消して大さじ一杯弱の干貝醬(具材のみ)を入れて和えてできあがり
★油は熱いうちになじませて、具は風味が飛ばないように火を消してから最後に余熱でなじませるのがコツです
※各店舗の情報は記事執筆時点のものです。澎湖のお店は休業日・営業時間の変更が予告なしに行われたり、季節によって変わりやすいのでご注意ください。
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